格安SIM楽天モバイルの終焉

楽天グループの通信会社であるフュージョン・コミュニケーションズ株式会社が格安通話サービス「楽天モバイル」の提供を開始したのが2014年10月29日。

格安SIMブームに乗り、他の格安SIM会社を圧倒する勢いで顧客を獲得し続けながらも、当初は通信速度も一定水準を保ち、ユーザーの満足度もある程度は高く、3大キャリアのぼったくり利用料に対する世間の認識を変え、格安SIMでも使えるということを知らしめる役割の一端を担ってくれました。

格安SIM会社のサービスを充実させた楽天モバイル

楽天モバイルは2016年1月には、MVNO(仮想移動体通信事業者)として当時初(注1)となる電話回線を使った回数無制限の通話定額サービスである「5分かけ放題オプション」(現:「楽天でんわ5分かけ放題 by 楽天モバイル」)を月額料金850円(税別)で開始したことにより、さらに多くのユーザーから支持を受け、他の格安SIM会社もあとに続く形で通話時間限定のかけ放題オプションを導入するきっかけを作ってくれました。

完全なる通話定額サービスをはじめて導入したのも楽天モバイル

そして2017年4月24日、ついに、完全なる通話定額サービス「楽天でんわ かけ放題 by 楽天モバイル」を提供開始、国内でいつでも誰とでも何時間話しても月額料金2,380円(税別)の定額通話サービスがついに格安SIMで利用出来るようになったのです。

どうしても通話定額サービスが必要な人もたくさんいる

これまで、家に固定電話を持たない人は、格安SIMの話しを聞いても、5分だけかけ放題では困る場合も多く、特に子供がいる世帯などはいろいろな連絡先に電話をかける機会も多く、スマホを持っている相手にLINE通話など無料の通話サービスがあれば十分とは言えず、やむなくドコモなど3大キャリアのかけ放題通話定額プランから逃れることが出来なくて、泣く泣く毎月8000円ちかくもの大金を、たかが電話のためにむしり取られてきました。

そんな状況を、ついに楽天モバイルが打破、3ギガのデータプランと合わせても、これまでの3大キャリアの通話定額サービス込みの利用料の約半額である4000円ほどで、同じサービスを提供開始したことにより、本当の意味で格安SIMの時代になったことが嬉しく感じました。

「LINE通話なら何時間話してもタダだし、電話は格安SIMの5分かけ放題で十分、通話定額サービスなんて不要だし、なんでドコモとこかのクソ高いキャリアを使っているのか理解出来ない」そんな声も見受けられますが、いろいろな理由で、スマホで通話定額サービスかけ放題プランが必要な人はいるのです。

格安SIMでは通話定額サービスは困難

いろいろな理由で、スマホで通話定額サービスかけ放題プランが必要な人がいて、そこにちゃんと目を向けることが出来た楽天モバイルには格安SIM会社としてのプライドすら感じましたし、他の格安SIM会社には、同じかけ放題サービスオプションを導入する体力もプライドもなく、格安SIM会社は格安なサービスだけを提供すればよい、通話定額は3大キャリアにやらせておけばよいと、楽天モバイルの動きを静観しているのは残念でした。

時間制限かけ放題には一斉に追従したくせに、楽天モバイルの完全かけ放題サービスに追従した格安SIM会社はありません。それほどに格安SIM会社が完全かけ放題サービスを提供することはしんどいことだというのが分かります。

本来歓迎されるべきかけ放題サービスがあだに

他の格安SIM会社がかけ放題サービスに追従できなかった理由は明確です。楽天モバイルは、2017年4月にかけ放題サービスを開始して以降、著しく品質が低下しています。滞在人口の多い都市部では、利用者の多くなる12時から13時の時間帯は、通信速度が極めて低速になり、Webサイトの閲覧不能やオンラインゲームの接続不良、電話も何度も切れてしまう、パケット通信によるLINE通話も同じく何度も切れてしまう、といった致命的な不具合が毎日発生しています。

楽天モバイルの現状は、格安SIM会社としての最低限の品質すらなくなってしまい、人口の少ない地域や、利用者の少ない時間にしか通信や通話が出来ない劣悪SIM会社に成り下がっています。この現状はかけ放題プランの導入と無関係ではないと思われます。

かけ放題プランを選ばせないためのキャンペーン

楽天モバイルは、かけ放題プラン導入を後悔したのでしょう。現在まで実施されているキャンペーンは、かけ放題プラン希望者には一切のメリットがないものばかりです。高額な価格で端末を買うならかけ放題プランを使わせてやる、という姿勢が明確で、事実上、楽天モバイルでスマホを買ってかけ放題プランを選択することは、3大キャリアから2年縛りを終えて格安SIM会社にMNPで乗り換えようとするユーザーにとって、かなり勇気のいる選択となっています。そんなにイニシャルコストがかかるなら、毎月の利用料が高くても、また2年間使うしかない、そう思わせるように仕向けています。

きっと楽天モバイルは、かけ放題プランは今すぐ中止したいほどの判断ミスであったと思います。しかし、今やめてしまうと、かけ放題プランがあったからMNPで乗り換えてきたユーザーに対して多大な損害を与えることになります。だから中止できない、しかし新規にかけ放題プランユーザーは不要、通信品質の低下、通話品質の低下も留まることなく下落し続ける。「楽天モバイルはドコモの回線だから通話品質はドコモと同じです」そんな馬鹿な妄想を平気でコピペして書き写している迷惑なWebサイトもありますが、楽天モバイルの通話品質はドコモと同じではありません。相手がドコモ、私が楽天モバイルで、12時から13時の時間帯は、通話が切れまくって電話が満足に出来ませんし、LINE通話すら切れまくってしまいます。

楽天モバイルの劣悪な通話品質低下がとまらない

楽天モバイルの劣悪な通話品質がこのまま改善が成されないと、楽天モバイルを選ぶユーザーはいなくなり、現在の5分かけ放題ユーザーも他の格安SIM会社に乗り換えるのは時間の問題です。通信速度が遅いのは料金が安いのだから我慢できます。むしろ当然の事だと思います。しかし満足に電話が使えない状況さえも我慢することはできませんし、日本に居て安定した通信インフラを利用出来ないことがあってはならないでしょう。

「楽天でんわ」は、電話回線を使っているため通話品質が安定している、そんなキャッチコピーは、サービス開始から3年経過した現在となっては嘘であり、詐欺まがいの表現と言えます。

様々なお客様のニーズに合ったサービス提供の実現を目指します、という企業理念は立派ですが、ベースとなるサービス自体が満足に提供できていないことに、格安SIM会社だから、低品質なのは仕方ないという甘えがあるなら、楽天モバイルの終焉は間もなくやってくるでしょう。

追記

やはり楽天モバイルはかけ放題プランを1年待たずして強制終了させることを決定しました。

かけ放題サービスを終了させる楽天モバイルの醜態
楽天モバイルは「楽天でんわ かけ放題 by 楽天モバイル」の導入をすぐに後悔したのでしょう。2017年の夏ごろから実施されているキャンペーンは、かけ放題プラン希望者には一切のメリットがないものばかりにしました。新規かけ放題プランユーザーを増やさないためのキャンペーンを繰り広げ、需要はあったがかけ放題プランを選ばせないようにして、そして今回「需要がないかけ放題プランを終了する」としたのです。
格安SIMの電話かけ放題オプションについて
楽天モバイルにかけ放題オプションが登場しましたが、実は格安SIMの通信料金設定にはデメリットもあるので、比較検討の際にはプランをよく見て自分の利用方法に適した格安SIMを選ぶようにしましょう。
ICT関連

こんな記事も一緒に読んで欲しい!

この記事を書いた人
sada

管理人の松居サダと申します。ユーザーフレンドリー企業認定協会(架空)に所属するステマレビュー判定員(自称)です。口が悪いようで実は心優しく、下ネタのようで奥深い人生論を話してたりする、ちょっとイイ奴です(^^♪

sadaをフォローする
sadaをフォローする
サダメディア

コメント