私は20年以上ロリポップレンタルサーバーを使い続けています。
20年前は今ほどレンタルサーバーの選択肢がなく、個人レベルの小規模なwebサイトを安価に運用できるロリポップを使い続けてきました。
そして昨年から新たにカラフルボックスというレンタルサーバーも使い始めました。
カラフルボックスは比較的安価(しかも初年度は半額)で最新スペックのハイスピードサーバーを借りられて、しかもアダルトもOKで制約なく自由に使えるサーバーとして選びました。
このようにロリポップとカラフルボックスを実際に使っている私が、次に示す視点で両方を比べました。
- サポート体制の違い
- バックアップオプション
- ユーザーによる不正通信遮断の可否
- セキュリティ対策の違い
- webサイト管理の手軽さと安全性
結果、レンタルサーバーはロリポップよりカラフルボックスを選ぶべき5つの理由をお届けします。
比較の前提となるスペックの確認
全く違う仕様のレンタルサーバープランを比較しても意味がありません。
私はロリポップもカラフルボックスも似たようなプランで契約しているので、まずは比較の前提となるプラン内容を確認しておきます。
ロリポップ | カラフルボックス | |
プラン名 | ハイスピード | BOX2 |
ディスク容量 | 320GB(SSD) | 300GB(SSD) |
転送量 | 900GB/日 | 18TB/月 |
メモリ | 不明 | 6GB |
VCPU | 不明 | 4VCPU |
webサーバー | LiteSpeed | LiteSpeed |
アダルトサイト | 不可 | 可 |
バックアップ | 別途300円 | 無料 |
料金(12か月契約時) | 825円 | 1,166円(初年度583円) |
ロリポップはハイスピードプラン、カラフルボックスはBOX2で契約しています。
上の表を見比べると、両プランにおいてバックアップオプションも含めた料金や容量・転送量などに実用的な違いはほとんどないことが分かります。
ロリポップはメモリやVCPUが不明ですが、どちらもSSDでLiteSpeedサーバーで、サイトの表示スピードに大差ありません。
アダルトサイト運営の可否は大きな違いですが、将来的にそのようなサイトで収益化は考えていないなら、どちらも似たようなプランで悩ましいでしょう。
ここからは、実際に両方使ってるから分かった「基本的はプランは似てるけど使ってみると大きな違い」を例にして、ロリポップよりカラフルボックスを選ぶべき〇の理由をお伝えします。
サポート体制の違い
ロリポップのサポート体制
ロリポップレンタルサーバーは、ハイスピードプランは電話サポートを受けることができます。
電話でサポートしてくれるのは自分が偉くなったようで心強いように思えますが、それは大きな間違いです。
ロリポップの電話サポート担当者は技術的な問い合わせに答えてくれませんでした。
ロリポップの電話サポートは、ネットで調べれば分かる事しか答えられず、「調べても分からないから聞くしかない質問」は、問い合わせフォームから質問することになります。
よって、ロリポップもカラフルボックスも技術的な問い合わせは、フォームからメールで行われるためにサポート方法は同等です。
ロリポップで何度か技術的な質問を問い合わせフォームから送りましたが、回答が返ってくるのはいつも基本2営業日後です。
しかもロリポップの一次サポート担当は素人レベルで的を得た回答が出来ず、再度質問してもまた2日後にしか返事がなく、いつまでたってもラチが空きません。
数年前よりも明らかにサポート体制を改悪している印象しかありません。
カラフルボックスのサポート体制
カラフルボックスでも2度の質問をしましたが、2度とも数時間後に的確な回答がありました。
1度は深夜12時すぎに質問して、返事が来たのは早朝6時でした。
カラフルボックスは本当に24時間体制でサポートしてくれますが、ロリポップは24時間(メールを)受け付けるだけです。
サポートを受けたいときって、本当に困っているときなので、困っていることに迅速に対応してくれるカラフルボックスはサポートが神対応です。
ロリポップもいつまでも劣悪なサポート対応を放置しないと思うし、カラフルボックスももっとユーザーが増えれば今のような神対応はできなくなると思います。
けど、現時点ではカラフルボックスのほうが圧倒的にサポートレベルが高いです。
バックアップオプション
webサイトを公開するならサーバー全体を自動的に完全バックアップする必要があります。
初心者はサーバー全体の完全バックアップの必要性が理解できませんし、運よく最後までハッキング被害を受けなければサーバー全体の完全バックアップは不要です。
しかし、わたしはwebサイトを公開して20年以上経って、ついにハッキング被害を受けました。
まさか自分がサーバー丸ごと乗っ取られるとは思ってもいませんでした。
私の場合はハッキングされる前のサーバーのバックアップファイルが手に入ったので、今もこうして記事を書いています。
が、正常なバックアップファイルがなかったら、今頃はこのサイトも存在していなかったのです。
ロリポップのバックアップオプション
ロリポップではサーバー契約とは別にバックアップオプションが用意されています。
webサイト公開するならサーバー丸ごと自動バックアップが必須なのに、
バックアップオプションは別途月額300円でサーバー丸ごとバックアップとユーザーによる復元が可能です。
でも、日々のアクセスが1桁あるいは0のwebサイト公開当初から別途300円を払ってバックアップオプションを契約する人は少ないでしょう。
なにかあってもやり直したらいいし、って考えるのが普通です。
で、そのまま月日は流れ、バックアップがないまま、いつしか月間アクセス数が数万になったころ、運悪くハッキング被害を受ける。←私のことです。
そのときにサーバー丸ごとバックアップされたデータがないことに苦悩します。
ただしロリポップは1万円払えば最近のバックアップデータを提供してくれます。
私もこのサービスを利用しました。
ただし!ハッキング被害を受ける前のバックアップデータである保証はありません。
運が悪ければ1万円払って汚染されたデータを買うことになります。
このようなことがないよう、ロリポップは他のレンタルサーバーみたいにサーバー契約と同時にバックアップサービスを提供し、サーバー利用料にバックアップ費用300円を加えた金額を提示すべきです。
他のレンタルサーバーはバックアップサービス込みの価格を提示しているのに、バックアップサービスを含まない安価な価格を提示しているのがロリポップです。
カラフルボックスのバックアップオプション
カラフルボックスではレンタルサーバー契約すると自動的に14日分の完全バックアップを行ってくれます。
無知な初心者でもカラフルボックスと契約するだけで自身のwebサイトが守られます。
ハッキング被害を受けてマルウエアを仕込まれたことが判明しても、14日以内で何も問題なかった状態にユーザー自身が無料ですぐに戻すことができます。
カラフルボックスのプランはロリポップの同等のプランと比較すると割高に見えますが、ロリポップにはないバックアップサービス込みの価格です。
絶対に必要なものは最初からすべて提供してユーザーを守る姿勢がカラフルボックスの人気の秘訣です。
ユーザーによる不正通信遮断の可否
みなさんは自身が管理するレンタルサーバーでハッキング被害を受けたことがないと思います。
でもwebサイトをレンタルサーバーで公開していれば、いつかかならずハッキング被害を受けます。
ハッキング被害を受けるとマルウェア(ウイルス)を仕込まれ、サーバー内部から外部への不正通信が行われる場合が多い。
不正な通信が行われるとサーバーが乗っ取られるため、不正な通信をすぐに遮断しなければなりません。
しかしレンタルサーバー会社によって、この不正な通信の遮断方法に違いがあり、そのために被害の大きさが異なるため、不正な通信をユーザーがすぐに遮断できるか否かを確認しておく必要があります。
ロリポップでの不正通信遮断
ロリポップではユーザーが不正な通信に気づいても(ロリポップ側では不正通信を検知しない)ユーザーで不正な通信を遮断する方法はありません。
サポートに問い合わせて、不正な通信が発生していることを確認できるとロリポップが不正通信を遮断します。
問い合わせてから不正な通信が遮断されるまで2週間以上かかります。
2週間以上も不正な通信を放置されます。
この期間、あなたは自分のwebサイトが第三者に蝕まれていきくのを見ているだけです。
2週間以上もハッキング被害を放置すれば検索結果や広告収入への影響は甚大です。
カラフルボックスでの不正通信遮断
カラフルボックスではユーザーが不正な通信を調べ、ユーザーが不正な通信を遮断できます。(サポートに確認済みです)。
つまり、ハッキングされても即日復旧できてる可能性があり、検索結果や広告収入への影響を最小限にとどめられるということです。
セキュリティ対策の違い
ロリポップのセキュリティ対策
ロリポップはセキュリティ対策としてWAFと海外アタックガードを用意しています。
私はロリポップで両機能を有効にしていましたが、ハッキング被害を受け、マルウエアを仕込まれ不正な通信によりサーバーを乗っ取られました。
私以外の第三者がサーバー内部から外部に接続し、不正な通信を行い続けましたが、ロリポップは不正な通信を検知せず放置、私が遮断依頼を出してから2週間も経過してから、ようやく不正な通信を遮断できたのです。
ロリポップは外部からwrodpressへの攻撃はある程度は防ぐことができても、いったんサーバーに侵入されると丸裸で何も抵抗する術がなく、第三者に好き勝手にやられてしまいます。
カラフルボックスのセキュリティ対策
カラフルボックスはWAFに加えIPS/IDSによる複層の防御を行い、さらにサーバー上のファイルのウイルススキャンまで行います。
以前のことですが、wordpressのスマホアプリでカラフルボックスに設置したwordpressの管理画面にログインした瞬間動かなくなり、PCからwrodpress管理画面とカラフルボックスのCpanel(管理画面)にもアクセスできなくなりました。
サポートに問い合わせると、(wordpressのスマホアプリが)不審なアクセスと判断され、私のIPアドレスでの接続が自動的に遮断されたことが分かりました。
カラフルボックスはwordpressから侵入されたとしても、不正な通信だと判断すれば即時遮断する機能が働くことが分かりました。
ロリポップとカラフルボックスのセキュリティ対策を実際に体験すると、カラフルボックスのほうが明らかに安全であると思います。
webサイト管理の手軽さと安全性
私はwordpressのテーマはすべてcocoonを使っています。
ロリポップでのwebサイト管理
ロリポップではcocoonの設定やwordpressのウイジェットを変更すると、ロリポップのWAFが攻撃されたと誤検知して403エラーが出て変更できません。
そのためにcocoonの設定やwordpressのウイジェットを変更する時には、ロリポップのWAFを無効にする必要があります。
ロリポップのハイスピードプランはこれ以外に方法がない。
wordpressの設定変更するたびにWAFを無効にするということは、webサイト管理が非常に煩雑になるし、なによりセキュリティ対策されず非常に危険な状態になるということです。
cocoonの設定やwordpressのウイジェットの変更を攻撃と誤検知するし、本当の攻撃も検知してくれるなら理解できます。
しかし、私は先に述べたようにロリポップでハッキングされマルウェアを仕込まれ不正な通信で乗っ取られています。
cocoonの設定やwordpressのウイジェットの変更を攻撃と誤検知するけど、本当の攻撃は検知しないのがロリポップのWAFです。
このような煩雑で無駄で危険なことを一向に改善しようとしない姿勢はロリポップの企業体質を表しているのでしょう。
カラフルボックスでのwebサイト管理
カラフルボックスでもwordpressでcocoonを使っていますが、カラフルボックスではcocoonの設定やwordpressのウイジェットの変更は何も問題なくできます。
カラフルボックスもロリポップと同じくWAFの機能があるし、さらなるセキュリティ対策としてIPS/IDSも機能していますが、cocoonの設定やwordpressのウイジェットの変更を攻撃と勘違いすることはありません。
ロリポップよりカラフルボックスを選ぶべき理由まとめ
ロリポップとカラフルボックスのサポート体制の違い、バックアップオプション、ユーザーによる不正通信遮断の可否、セキュリティ対策の違い、webサイト管理の手軽さと安全性について比べた結果、いずれもカラフルボックスのほうが優れていました。
はじめてのレンタルサーバー選び、とはいえ、使い始めると他のレンタルサーバーへ引っ越すことは簡単ではなく、初めての、とはいいながらも、ずっとこれから使うレンタルサーバーなので、表面的な比較ではなく、実際に両方を使った私の意見も参考にしていただけると幸いです。