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ラジコン飛行機用の高性能グローエンジン燃料NASA EXPERT30

空物ラジコン

私がエンジンラジコン飛行機を飛ばし始めた時に使用した燃料は、コスモというメーカーの燃料でした。(スペック不明)

当時は燃料の種類もたいして知らず、ラジコンショップに適当に用意してもらった安価な燃料でした。

そんな安価な燃料を使っているうち、ラジコン飛行機を飛ばし終わって帰宅後に、機首を下にして機体を保管していると、1ヶ月もしない内にエンジンのドライブワッシャー付近から錆び汁が出ていました。

安価な燃料はエンジンが錆びる

機首を上、あるいは機体を横にして保管しないと、エンジンのベアリングが錆びるとは聞いていました。

しかし、言われるような機体の置き方が出来る程に広い部屋がありません。

それに乗用車のエンジンのように、防錆作用のある成分がオイルに配合されて、燃料に混ぜてあるのが当然と思っておりました。

機体の保管方法を教えられていても「そんな事ないように燃料メーカーもキッチリと錆対策をやっているはず」と、あまり気にしていませんでした。

しかし、しっかりとエンジンのベアリングは錆びました。

その頃はまだ新品エンジンが故障するまで長く使い続けられる飛行技術がなく、10フライト以内には機首から激しく墜落、エンジン破損、そしてエンジン本体を交換をしていましたので、エンジンのベアリングが錆びることによる実害などは体験する事がありませんでしたから、錆やすい燃料だと分かっていても、そのまま使用していたのです。

エンジンが錆びて壊れるよりも、墜落で壊れる方が先だったので、エンジンが動けば良い、そんなレベルしか求めてなかったのです。

競技会向け環境保護型燃料に変更

2サイクルエンジンには使える

ラジコン飛行機の操縦にも慣れてきて、墜落破損が減ってくると、やはり、性能の良い燃料を使いたくなってきます。

そんな時に、雑誌に競技会向け環境保護型燃料が紹介されており、見ればエンジンのメンテナンスオイルとして有名なクロッツオイルを配合しているらしく、私は「これだ!」と思い、すぐさまショップにハイグレードと思われる競技会向け環境保護型の燃料を注文しました。

実際に使ってみると今までと同じ置き方、期間でエンジンから錆び汁が出ないことが確認出来ました。

またオイル分28%の燃料でも機体の汚れが少ない、つまりは環境にも優しい事も体感し、仲間やショップにも「競技会向け環境保護型燃料は良い」と報告し、それ以降も2サイクルエンジンに使用し続け、故障もなかったので使い続けておりました。

4サイクルエンジンに使うと不具合もある

2サイクルエンジンは長く使い続ける事がなかった事もあり、問題を感じなかった競技会向け環境保護型燃料ですが、私が次第にファンフライ機やアクロ機などで4サイクルエンジンばかり使うようになるとチョット様子がおかしくなってきました。

飛行技術もそこそこ向上し、同じエンジンを長く使えるようになってくると、次々にベアリング不良などの故障が出始めたのです。

まず調子が悪くなったのはFZ63S。これは中古で譲り受けたもので、「ついに壊れたか」と思っただけでしたが、次に同じクロッツ燃料を使う友人のOS70ultimateが、新品から50フライト程でエンジン始動時にバキっという音と共に壊れました。

メーカー修理から返ってくると「ニードルを絞りすぎないで下さい」という注意書きが添えてありましたが、絞りすぎればパワーが落ちますし、誰だってピークから戻して甘めで使っているでしょう。

「OSは何故そんな当たり前の事を注意せよというのか」と不審に感じつつも、友人共々なるべくニードルを絞らないよう甘めのエンジン調整で様子を見ておりましたら、今度は私のサイトー56Fが同じく新品から50フライト程でベアリングなどがポロポロになり使えなくなりました。

NASAのEXPERT 30にたどり着く

SAITO56Fの状況をご説明しますと、飛行後1日ほど経過して指でプロペラを回すと、ゴリゴリという感触があり、タペットが下がる時にパキっと大きな音がしておりました。

ヘッドカバーを開けタペットを直接指で押すと異様に重く、固着しているようで、グッと力を入れ押すとパキッと下がりました。

搭載時下側になるタペットカバーを外すと、錆び汁が溜まって茶色くなっていたのでダメなのは分かっていましたが、なんで50回ほどで使えなくなるのか?と思いながらも月1回の飛行会に2回ほど参加しました。

使い出すとなんとかなるので、悪いとは分かっていながら使用していました。

が、ついに3回目の飛行会で「キィイー!!」という音と共にエンジンが停止しました。

低空でコブラをやっていたので、そのままボテッと落ちペラを割っただけで済んだため、やめとけばいいのにもう一度エンジンを再始動、すると回ったのでまた飛ばしてみました。

結果やはり低空コブラの最中にエンジンが停止しました。

「今日はもうだめだな」とあきらめて片付けていたら、飛行場のオーナーがやってきて、「どうした?」と声をかけてくれたので、事の経緯を話したところ「だまされたと思ってNASAの燃料を使ってみたら?」と、一言。

私は「NASAの燃料にしたからといって、この壊れたエンジンが使えるわけがない」と思ったのですが、まさにダマされたと思って、NASAのEXPERT 30という燃料をショップで買い、それを燃料タンクに入れてエンジンを始動し、飛ばしてみたら、なんと、エンジンは動き続けます。

なんにもなかったようにエンジンは回転を続け、しかもピックアップも良くなっているのでスローアクロがとても楽になっています。

狐につままれたような気持ちになりました。

おそるべしNASA EXPERT 30です。

思い起こせばアクロ機専門の機体メーカーでもNASA EXPERT 30を推奨していますし、有名なアクロフライヤーもNASA EXPERT 30という燃料を推奨しています。

以前からそれは知っていましたが、2サイクルエンジンしか使わず、しかも1つのエンジンを10フライトも使用したことがない時には「競技会向け環境保護型燃料も良いのになー」と、全く他の燃料は気にもしていなかったのですが、私は大きな違いをしていたことを知ってしまったのです。

違いの原因はなにか?ベアリングがボロボロになって回転抵抗が高くなり、止まってしまうエンジンが、燃料を変えたら回転を続ける理由は一つです。

ズバリ!燃料に配合されているオイルが違うのです。それしか理由がありません。

環境保護型オイル

見れば今まで使っていた燃料缶には「100%環境保護型オイル配合」と書いてあります。

競技会向け環境保護型燃料は機体があまり汚れません。

そして他の燃料から競技会向け環境保護型燃料に変更したとき、必ずエンジンのメインニードルとスローを絞る調整が必要です。

YSのFZ63Sでもレギュレターを少し絞る必要がありました。

つまり「オイルがシャバい」のです。

おかげで燃費もとても良く、以前ホクセイモデルの池田さんにSAITO56Fを積んだファンフライの話を聞いた時「プロポのタイマーは8分位に設定したほうが安全」といわれ「え、8分?そんな時間で降ろしていたら燃料まだ半分は残ってるけど」と内心思っていました。

ならいっそ150CCの小さい燃料タンクにしようかな?と真剣に考えていたのも事実です。

それとは逆にNASA EXPERT 30という燃料は競技会向け環境保護型燃料から乗り換えるとメインニードルとスローを開け、YSのFZ63Sならレギュレターを開ける必要があります。

また飛行後の機体はこれでもかと言わんばかりにオイルでベトベトですし、競技会向け環境保護型燃料ではほとんど見えなかった飛行中の排気煙もハッキリと確認できます。

近くでホバリングするとかなりケムいです。

燃費も競技会向け環境保護型燃料に比べると悪く、以前に池田さんが190CCタンクで8分と言った通り、10分飛ばすと燃料残量はギリギリです。

オイルの配合量はほとんど変わりませんがオイルの特性が大きく違う為か「カタいオイル」と感じます。

書けば悪い事ばかりですが、だだ一つ良いことは「エンジンを保護するオイル配合」だということです。

缶の表示は「強力特殊防錆剤配合」、いかにも「エンジンは長持ちさせます」という雰囲気がプンプン臭う一品です。

高出力エンジンにシャバいオイルは使わない

自動車のメカに多少興味のある人ならピーンとくるかもしれませんが、粘度指数が高いオイルほど低温ではカタく始動性も良くないですが、高温で油膜が切れることなくエンジンを保護しますので、レースなど過酷な使用条件に向いています。

逆に粘度指数の低いオイルは低温でも柔らかく始動性に優れ、燃費の向上などにも貢献しますが、過酷な使用では油膜が切れてエンジンがブローします。

まさにこれが競技会向け環境保護型燃料とNASA EXPERT 30の大きな違いといえるでしょう。

エンジンメーカーは、粘性の低いオイル使用は想定外

そう考えていくうちに「ハッ!」としました。なぜOSが故障したエンジンを「絞りすぎが原因」だと判断したのか?

それは競技会向け環境保護型燃料を使っていたからです。

普通のニードルセットでエンジンを運転すると、他の燃料に比べて混合気が薄い状態(オイル分が少ない状態)になってしまうのでしょう。

となれば競技会向け環境保護型燃料を使う時にはNASA EXPERT 30と同じだけピークから戻しているとだめなのです。

そこからさらに戻してパワーがかなり落ちたところで常用しないとエンジンは50フライトほどで壊れ始めるということなのです。

競技会向け環境保護型燃料はピークパワーを犠牲にしないとだめなのです。

スタント機をいかに綺麗に飛ばすかを競う競技会では、排気煙による航跡が目立つ燃料は敬遠されるので、競技会向け環境保護型燃料を用いることは理にかなっていますが、スローアクロフライトのように空冷効果の少ない低速で、しかもフルパワーが必要な過酷な使用をするエンジンにはNASA EXPERT 30が最適だと思います。

エンジンは燃料でも冷却されるよう計算されていますから、そんなオーバーヒートしやすい状況でも、エンジンへの供給量を絞らないと使えない燃料はスローアクロには適していません。

FZ63Sを新品購入し、高価なエンジンだからと慣らし運転を一生懸命に丁寧にする人、エンジンがプスプスとまって滑走路に届かず落としている人、エンジンがインカウルのアクロ機で「夏はこのままやとオーバーヒートするかも」と心配する人、そんな人たちは是非NASA EXPERT 30を使ってみてください。

スローアクロなら、NASA EXPERT 30が最適

私の友人は以前にF-AIRジービーの中古を購入していたのですが、諸般の事情により最近ようやく真剣に飛ばすようになり、上空でホバリングの練習を開始しました。

そこで気づいた事、それは、エンジン全開でも上昇しない、という驚きの事実です。

搭載されていたエンジンも中古、話によるとメーカーOH後の引渡しらしいのですが、試しに私が操縦しても、最初の1~2分はホバリングからなんとか引き上げますが、以降はオーバーヒートしてエンジン全開でもホバリング中に機体が下がってきます。

軽量なF-AIR GeeBeeでこのありさま、友人も競技会向け環境保護型燃料を使っていたのですが、彼はついに私に「1タンク分だけNASAの燃料を試したいです」と申し出てこられたのです。

彼の本気さを垣間見た私は、喜んで友人の機体の燃料タンクにNASA EXPERT 30を注入&エンジン調整をさせていただきました。

NASAの燃料に変えたので、クロッツ燃料に比べ、エンジンのメインニードルを120度、スローを45度ほど開けて調整完了

競技会向け環境保護型燃料ならこの調整分だけオイルが少なかったということになり当然オーバーヒートしやすく、なんとか引き上げるパワーを出そうと、更にメインニードルを絞ってオーバーヒートという悪循環に陥りますが、NASA EXPERT 30を使えば途中でオーバーヒートすることなく、自分の思うように飛ばせることを体験してしまった友人は、あっさりとNASA EXPERT 30を購入しました。

NASA EXPERT 30のワンポイントアドバイス

今回の友人のエンジンもそうでしたが、競技会向け環境保護型燃料など他の燃料からNASA EXPERT 30に替えたとき、エンジン調整中高回転でエンストする場合がありますが、これは劣化したプラグが原因です。

競技会向け環境保護型燃料の薄い混合気と少ないオイル分ではなんとか点火出来ていたのに、NASAの濃い混合気と潤沢なオイル分では点火不良を起こしているためです。

NASA EXPERT 30に替えたらエンジン調子悪くなったときはプラグを交換してみましょう。