私たちを明るく照らす太陽光線には赤外線が含まれています。
つまり太陽から赤外線が発生しているということですね。
それでは人工的な明るさの元になる照明器具から赤外線は発生しているのでしょうか。
白熱球、蛍光灯、水銀灯を撮影してみましたので比較してみましょう。
光源による赤外線発生量の違いを検証
蛍光灯が赤外線を発生させている様子
赤外線撮影をおこなった場合に、太陽光線が反射している部分以外に白く輝く部分があれば、そこから赤外線が発生しています。
蛍光灯の場合は両端でわずかに赤外線が発生して白く輝く部分があるのがわかりますが、中心部はほとんど赤外線を発生していません。
実際に家の蛍光灯を肉眼で見てみると両端が暗く中心が明るいのですが、赤外線の発生はそれとは反対になっているのが面白いのですね。
しかしこれでは例え100本使用しても太陽光線の無い室内では赤外線透視撮影は不可能です。
水銀灯が赤外線を発生させている様子
こちらは大型施設でよく使われる水銀灯です。
中心部分が白く光り輝き赤外線が発生しているのが確認出来ます。
屋内プール等でよく利用される照明ですが、設置されている状況によっては十分に赤外線透視撮影が可能な照明と言えるでしょう。
白熱電球が赤外線を発生させている様子
今回の3つの光源の中では、白熱電球が肉眼では一番暗く感じるのですが、見てわかる通り赤外線の発生量は他の照明とは比較にならないほど強烈です。
赤外線カットフィルターが無い状態で撮影するとビデオカメラのCCDが破損する恐れがありますので直視していません。
白熱電球が多く使われている室内では、問題なく赤外線透視撮影が可能です。
照明機器からの赤外線の発生量を知る方法
照明機器がどの程度赤外線を発生しているかは、このようにビデオカメラで赤外線撮影をすれば誰にでも分かるのですが、機械を使わずにもっと簡単に赤外線の発生量を判別する方法があります。
赤外線とは熱線ですので、照明器具が点灯している時に熱ければ赤外線が発生しいて、熱くなければ赤外線は発生していないといえます。
実際に白熱電球などは点灯した瞬間から高温になり手では触れなくなってしまいますが、蛍光灯などは点灯していても少し熱い程度です。
小動物の飼育ケージの中を温めるために白熱電融が使われるのは、白熱電球が手軽に大量に赤外線を発生出来るからなのです。