屋外昼間の赤外線撮影で、快晴と曇りでは透け方に違いがあるのでしょうか。
夏の暑い日差しに照らされた被写体は多くの赤外線にも照らされているはずですから、曇った日に比べればよく透けていると思ってしまいますが、実際にどのような違いがあるのか検証してみました。
炎天下の方が良く透けるわけではなかった!
快晴時の赤外線透視実験
これは快晴時に撮影した赤外線透視映像です。
太陽の位置が真上ではありませんので表面反射の影響が少なく、布地の中の本が透けているのが見えます。
太陽の位置によっては表面反射の情報ばかりが激増してしまい、布地の中が透けて見えなくなってしまうので、快晴時には撮影位置(太陽の位置)に注意することが必要です。
曇り空での赤外線透視実験
こちらは空一面に雨雲がある日の赤外線透視映像です。
太陽の位置は雲の明るさから判断出来る程度の状況です。
このような曇り空でも快晴時と同様かそれ以上に透けて見えますし、曇っていれば太陽がどんな位置でも表面反射の様子が変わらないので、赤外線透視撮影をおこなうには曇っている方が期待した映像を撮影しやすくなります。
ただしどこに太陽があるか判断できないほど厚い雲に覆われて昼間なのに夕方のように暗い天候では、赤外線量が不足して明るい映像が撮影出来ない場合もありますので、どんな場合でも曇りの方が良いとは言い切れません。
撮影出来る明るさが異なる数種類の赤外線フィルターを用意して、天候に応じて使い分けるとよいでしょう。
赤外線撮影を行うには炎天下が一番適しているという誤解だけはしないでください。