「伏すこと久しきは、飛ぶこと必ず高し」とは、
長い間地面でうずくまって力を蓄えていた鳥は、いったん飛び立てば、必ず高く舞い上がる。力をたくさん蓄えれば必ず大きな効果が期待できる。
という意味の言葉です。
出典は中国の古典「菜根譚」です。
菜根譚(さいこんたん)は、中国の古典の一。前集222条、後集135条からなる中国明代末期のものであり、主として前集は人の交わりを説き、後集では自然と閑居の楽しみを説いた書物である。別名「処世修養篇」(孫鏘(そん しょう)の説)。洪自誠(洪応明、還初道人)による随筆集。
内乱が相次いで人々の心が荒れ果てた混迷期に、豊かな人生を歩むための指針として書かれたものです。
この菜根譚の中に、「伏すこと久しきは、飛ぶこと必ず高し。開くこと先なるは謝すること独り早し。」という一節があり、
「長い間地に伏せて力を蓄えていた鳥は必ず高く飛ぶことができ、他より先に咲いた花は散るのもまた早い。この道理さえ分かっていれば、道を見失って勢いをなくすことも、結果を焦って心を惑わすこともない。」
これが菜根譚の教えです。
処世訓の最高傑作と称され、困難に直面してくじけそうになったときに、心を奮い立たせる言葉として親しまれています。
「伏すこと久しきは、飛ぶこと必ず高し」は、松下幸之助や田中角栄、野村克也など日本のカリスマ的リーダー達が、こぞって座右の書に挙げることでも知られています。
日々思い悩みながら頑張っているのに結果が出せず辛いときに
力いっぱい頑張っているのになかなか結果を出せず、「自分は何をやっているのだろう」「他の人たちはどんどん先に進んでいるのに」「これだけ頑張っているのに何も変わらない」と途方に暮れ、夏の暑さも手伝ってイライラが溜まり、気持ちが落ち込む頃かもしれません。
けれど、どんな成功も地道な作業を重ねてこそ手に入れることが出来るのです。
「菜根譚」の教えを胸に、いつか必ず高く飛べると信じて、腐らず投げ出さず、自分を信じて努力を重ねていきたいですね。
私も、伏すこと久しきは飛ぶこと必ず高し、を信じて、コツコツと頑張っています。