
楽天モバイルがこっそりとかけ放題プランを終了させる
格安SIM楽天モバイルは、専用アプリを使って発信すると音声通話を時間・回数無制限で利用できるかけ放題サービス「楽天でんわ かけ放題 by 楽天モバイル」のサービス提供を2月28日をもって終了すると発表しました。
楽天モバイルが「楽天でんわ かけ放題 by 楽天モバイル」の提供を開始したのは2017年4月24日
国内でいつでも誰とでも何時間話しても月額料金2,380円(税別)の定額通話サービスがついに格安SIMで利用出来るようになったことで、docomoなど大手キャリアで渋々かけ放題プランを使っていたユーザーにも格安SIMが使えるようになった画期的な出来事でした。
がしかし1年待たずに強制終了
しかしそれから1年を待たずして「楽天でんわ かけ放題 by 楽天モバイル」の提供は強制終了されることになりました。
「時間無制限のかけ放題と5分かけ放題の両軸で提供していたが、需要が多かった5分かけ放題に集中するため、提供を終了することにした」
と楽天は「楽天でんわ かけ放題 by 楽天モバイル」終了の理由を説明していますが、私はこの理由は嘘だと思います。
楽天モバイルは、かけ放題プラン導入後から一気に通話品質が劣悪になりました。
相手がドコモ、私が楽天モバイルで、12時から13時の時間帯は、通話が切れまくって電話が満足に出来ず、LINE通話すら切れまくるようになりました。
楽天モバイルは「楽天でんわ かけ放題 by 楽天モバイル」の導入をすぐに後悔したのでしょう。
2017年の夏ごろから実施されているキャンペーンは、かけ放題プラン希望者には一切のメリットがないものばかりにしました。
高額な価格で端末を買う場合だけ、かけ放題プランを使わせてやる、という姿勢を明確にしてました。
楽天モバイルで高額なスマホを買って、かけ放題プランを選択することは、3大キャリアの2年縛りを終え、格安SIM会社にMNPで乗り換えようと考えるユーザーにとって、かなり難しい選択です。
そんなに初期費用ががかかるなら、毎月の利用料が高くても、また2年間docomoなど大手のぼったくりキャリアを使うしかない、そう思わせるように仕向けていました。
きっと楽天モバイルは、かけ放題プランをすぐに中止したいほどの判断ミスであったと感じたはずです。
しかし、すぐにやめてしまうと、かけ放題プランがあったからMNPで乗り換えてきたユーザーに対して多大な損害を与え、大きな批判を受けることになります。
だからすぐには中止できない、しかし通信品質の低下、通話品質の低下も留まることなく下落し続ける。
よって新規かけ放題プランユーザーを増やさないためのキャンペーンを繰り広げ、需要はあったがかけ放題プランを選ばせないようにして、そして今回、需要がないかけ放題プランを終了すると発表したのです。
楽天モバイルは信用出来ない格安SIM会社
こんな汚い手口を使って一旦大手キャリアから奪ったユーザーを切り捨てる楽天モバイルの姿勢はとても信用できるものではありません。
とりあえずやってみる、という企業理念があるのかもしれませんが、それに振り回されるユーザーがいることを無視して、顧客は資金源であって人だと思っていない楽天モバイルは信用できない3流格安SIM会社です。
「需要がないからやめました」という嘘を平気で言うのではなく、「楽天でんわ かけ放題 by 楽天モバイルのせいで通信通話品質を維持することが難しくなったのでユーザーの皆様には申し訳ないが終了させてください」と正直に言わない格安SIM会社が今後発展することはないでしょう。
今のままプラン変更も解約もしなければ大変なことになる
現在かけ放題プランを利用しているユーザーは、2月末でかけ放題プランが強制的に解約され、従量課金(30秒10円)の「楽天でんわ by 楽天モバイル」に自動で切り替えられてしまうので、かけ放題プランのユーザーはくれぐれも注意してください。
かけ放題プランが強制終了させられることに気づかず今のまま何もしなければ、3月以降の通話料はとんでもない高額請求となります。
さらに気をつけてほしいのは、2月28日の23時59分以前に通話を開始し、日をまたいで3月1日に通話を終了した場合、3月分の通話とされてしまい、従量課金で請求されてしまいます。
楽天でんわ かけ放題 by 楽天モバイルの利用者は、必ず2月末までに、1回の通話が5分以内なら無料の「楽天でんわ5分かけ放題」(月額850円)にプラン変更するか、楽天モバイルを解約しましょう。
楽天モバイルはプラン利用者に個別に案内を送っているようですが、電子メールを送るだけといった不確実な方法だけではなく、業務は怠慢であっても絶対に確実に周知することすら怠ることがないよう願うばかりです。
最低限の補償だけで逃げる楽天モバイルの無様
楽天モバイルは1月31日時点で「楽天でんわ かけ放題 by 楽天モバイル」プラン利用ユーザーに対して、楽天モバイルの解約を希望するなら、2018年12月31日までに解約を申し込むと、契約解除料とMNP転出手数料を免除すると恩着せがましく案内しています。
え、こんな補償だけで大手キャリアから奪った顧客を切り捨てるのですか?こんなの当たり前の事で、他に少なくとも新しいキャリアとの契約事務手数料も負担すべきではないですか?
例えば、楽天モバイルだとかけ放題プランがあるからと、長年契約してきたdocomoを解約して転入してきたユーザーは、かけ放題プランが必要なために、また違うキャリアを使うしかないのです。
これは楽天モバイルの失策のせいであり、ユーザーに責任は全くありません。
にもかかわらず、また違うキャリアと契約しなおすことを強要される、なら新たな契約事務手数料は楽天モバイルが負担すべきです。
もっと突っ込むなら、docomoから転入したユーザーがdocomoに戻っても、以前のように長期契約割引を受けることは出来ません。
この経済損失も本来なら楽天モバイルが負って当然のはずです。
なのによくもまあ、契約解除料とMNP転出手数料を免除する、と偉そうに言えたもんです。
どういうワケか、メディアやニュースサイトでは淡々と事実だけを転載していますが、楽天モバイルがやらかした事は、需要がないからやめました、だけで済む話ではありません。
家に固定電話を置くことが出来ず、しかし生活するうえで5分以内の通話だけ、LINE通話だけ、では済まない人が世の中には一定数います。
そんな人にとってはスマホのかけ放題サービスは必須であり、格安SIM会社が大手の半額でサービスを提供するというのは素晴らしいことでした。
しかし、儲からないからやめた、かけ放題プランの顧客がどうなろうと知ったことじゃない、嫌ならさっさと出ていけ、なんてどこぞのやくざな国のすることと同じで、こんな連中が日本を蝕んでいることが、私は怖くてなりません。