電動EPP機からグローエンジン機への壁

いきなりグローエンジン機から始めるのは難しい

私は40クラスのトレーナー機でグローエンジンのラジコン飛行機を始め、人並みに墜落を繰り返し軽く挫折しました。

入門機でも3D機でもグライダーでもとにかく10フライトもしないうちに破損、あるいは飛ばしきれず乗り換え、「本当に厳しいなぁ」という状況に陥ったのです。

まだ子供が小さかった為に簡単に気の向くまま飛ばしにいけないし、近所にラジコン飛行機を飛ばせる場所がなかったので、ショップの飛行会に参加する以外にはラジコン飛行機を操縦できる環境になかった、などの理由があり、結果として月に1度飛ばすことができれば良い方で、しかも兵庫県に住みながら岡山県の笠岡まで朝5時に出て行くしかない。

行っても1回目の着陸で失敗、破損、朝9時に終了という、なかなか厳しい状況が続いたのです。

それでも私はラジコン飛行機が好きでしたから、機体やエンジンを眺めながら飛ばしに行ける日を1日1日心待ちに過ごしておりました。が、あまりに上達しない自分に、ついに嫌気が差したのです。

2年経っても「今日は無事に着陸出来るか?壊さず何回飛ばせるか?」というレベルであり、他人より努力し、練習したくてもそれすら無理な環境ではどうしようもありませんでした。

挫折の末にEEP製小型電動ラジコン飛行機に出会う

で、ちょうどその頃に電動EPP機に出会い、「これなら近所に飛ばせる場所がある。

こいつでトコトン練習して、いつか必ずエンジン機、どうせなら難しいと言われるアクロ機でトルクロールしてみせる」と心に決めたのです。

それからは必死で練習しました。ラジコンショップの飛行会にも電動EPP機だけ持っていきました。

そして2機目の電動EPP機がボロボロになる頃には狭い場所でも飛ばせるようになり、職場の昼休みや終業後にも毎日欠かさず練習しました。

リアルフライトG2というシミュレーターも購入し、家で子供を寝かしてから1時間ほど練習する事が日課でした。

結局1年間電動EPP機だけを徹底的に飛ばし続け、潰した機体はコブラP-SPECが1機、アリゲーター2が3機、購入したリポバッテリーのパックは10個以上、ブラシレスモーター交換3個、モーターベアリング交換5セット、プロペラ破損は数百枚、機体に折られたプロポのアンテナ3本、プロペラで切られた体の傷50箇所以上、飛行回数はじつに2000回以上にも及び、EPP製の小型電動ラジコン飛行機の操縦に自信を持つことが出来たところで、ついにグローエンジン搭載のファンフライ機、F-AIRを製作、初飛行に挑戦したのです。

そして再びグローエンジン機に挑戦

EEP製小型電動ラジコン飛行機だけをみっちり飛ばしこみ、ようやくグローエンジン機に挑戦し、これでいきなりF-AIRでコブラやホバリング、トルクロールが出来たらエエお話で終わり、しかし!ここまでやってもなおグローエンジン機への大きな壁が存在したのです!

簡単に言えば電動EPP機とグローエンジン機は違うモノだったのです。

電動EPP機での練習が全く無駄だったとは思いません。ローリングサークル内外やローリングループなどがマスター出来たのは電動EPP機のおかげです。

舵打ち練習には電動EPP機が最適だと今も思います。久しぶりに大きなエンジン機を飛ばしたにもかかわらず、上空での通常操作は以前より落ち着いて出来ますし、高い場所ならホバリングやコブラもどきも出来ました。

しかし!低空に降ろしてスローアクロに挑戦すると一気に事態は変わります。グローエンジンを搭載したラジコン飛行機はとにかく低速で舵が効かない。

小型電動EPP機なら低速でもエルロンだろうがエレベーターだろうが、どんな姿勢からでも気にせず良く効きます。

で、それと同じように思っていると、とんでもなく効きません。効かないのでガバっと舵を切ると、グラっと来て危うく落としそうになります。

私は低空低速でその違いを体感して冷や汗が止まらず指が震えました。

グローエンジン機のコブラターンはバイクや船の操縦感覚が必要です。

エンジン機でコブラターンをするならバイクのコーナーリングをイメージすれば分かりやすいと思います。

バイクで曲がるときはカーブの前で車体を傾け、カーブに入れば肩を入れ外側の足を踏ん張りながらスロットルを少しずつ開けていきます。

この感じがエンジン機のコブラターンに良く似ているのです。

それに加えて常にエンコンを操作して各動翼にプロペラの風を当て続ける必要があります。低速で風が当たらなければ舵は効きません。

これは船と同じで、ゆっくりと桟橋に付けようと近づき、停止直前に舵を切っても効かずにぶつかります。

よってスクリューを回転させ勢いのある水流を舵に当てて進路を調整するのと同じ理屈が必要なのです。

しかし電動EPP機にはそんなシビアな操作は不要です。翼面荷重が驚異的に軽い事や、特にインドア機は基本的にゆっくりしか飛べない設計ですから、ガバガバと舵を切るだけで操作可能であり、プロペラで機体に風を当てるという意識が全く不要なのです。

グローエンジン搭載のラジコン飛行機はとにかく風を当てなければ思うように動かない事、そしてどんな動きでも、あらかじめそれに適した姿勢を準備してからでないと、オツリが来てグラっとくる事、などが理解できてくると低空ホバリングに挑戦できるようになってきます。

が、そこでまた私は大きな壁に当たりました。

グローエンジンはモーターに比べてパワーがない

小型電動機からグローエンジン機にステップアップする際の大きな壁、それは、グローエンジンのパワーがない事、そしてグローエンジンのレスポンスの悪さです。

ホバリング中にちょっと高度を調整しようとエンコンを抜くと、一気に機体が落ちてきます。慌ててエンコンをふかしても、ちっとも機体は浮き上がりません。

小型電動機なら重量230gの機体に推力460gのパワーユニット、つまり推力比2倍なんて事はザラですが、エンジン機で重量2000gの機体に4000gの推力があるエンジンなんて夢物語もいいところ、ぜいぜい2500gの推力があれば良いほうです。よってこの差がエンコン操作に効いてきます。

電動EPP機なら「危ない時」に、とにかくエンコンふかせば立て直す事が簡単です。しかエンジン機は「危ない時」は墜落する時です。

どんなに頑張ってもエンコンではリカバリー出来ません。

この事が頭と指で理解出来ないと、グローエンジン搭載のファンフライ機でも、厳しくつらいラジコン飛行機ライフが覚めない悪夢のように続きます。

他にも小さな壁はいくつも存在する

また大きな壁をようやく乗り越えても小さな壁は無数に存在し、地面ギリギリでコブラホバリングするまでには、多くの人が2機以上、数十回に及ぶ転倒やボテ落ちで修理出来なくなるまで飛ばし込む必要があるでしょう。

私は70クラスのアクロ機で地上数センチをトルクロールすることが目標であり、そのためにはスローアクロ入門機F-AIRでみっちり練習する必要があり、F-AIRを飛ばせるようになる為には電動EPP機を必死で練習する必要があると思っていました。

しかし電動EPP機を必死で練習することが正解であるとは言い切れません。いくら電動EPP機が飛ばせるようになってもF-AIRでのスローアクロは別物だったのですから。

私がラジコン飛行機を始めてから2年間、周囲にはF-AIRを飛ばし込んでいる人はおらず、見るのはホクセイモデル池田さんのデモフライトのみ、絶対に難しいと思い込んでF-AIRには近づきもしませんでしたが、今となっては入門機カルマートの次はF-AIRだったと強く思います。

特性としてカルマートのようには滑空しない事を除けば、舵角を小さくする事によりトレーナー機と同様に非常に飛ばしやすく、少々ラフな着陸でも致命的なダメージを負うことは少ないです。

また破損したとしても胴体は板状、ほとんどのメカが外装されているので修理も楽、うまいこと飛ばし込んでいく事が出来れば自然とスローアクロまでつなげていける機体です。

私は当初、どんな飛行機を飛ばしたいのか?どんな事をしたいのか?が分からず、様々なジャンルに挑戦しては嫌になり、壊したら次は必ず違うタイプの機体を買っていました。「この機体だからダメだったのだ」と、思い続けて。

そして「ラジコン飛行機ってのは、このつらさが面白いの?」という気持ちすら持っていたのですが、回り道をした数年後F-AIRに出会って初めてラジコン飛行機の面白さを味わい、自分がやりたいことがハッキリ分かりました。

これは私と同じ道を歩んだ仲間も同じ意見であり、以後は壊しても迷うことなく同じものを買うようになり、当然メカも同じものを使うので、違う機体を買うごとに無駄に増えていたサーボやエンジンへの出費も大幅に減りました。

私自身まだまだ未熟であり、偉そうな事を言えるレベルではありませんが、いつかF-AIRを飛ばしてやろうと目論む電動EPP機フライヤーへのアドバイスを一つ。今すぐF-AIRです!

空物

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この記事を書いた人
sada

管理人の松居サダと申します。ユーザーフレンドリー企業認定協会(架空)に所属するステマレビュー判定員(自称)です。口が悪いようで実は心優しく、下ネタのようで奥深い人生論を話してたりする、ちょっとイイ奴です(^^♪

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