この冬、人生初でバイクにハンドルカバーを取付けた。
そしてレバーラップ代わりに水道管の凍結防止テープをブレーキレバーに取付けた。
これだけでも真冬のバイクの手指の冷たさやジンジンして感覚が鈍くなるのはかなり改善された。
だがしかし!ここまでやると余計にハンドルグリップの冷たさが気になる。
もうここまで来れば行くとこまで行くしかない!
ってことで、バイクの防寒対策の決定版ともいえる、巻き付けタイプのグリップヒーター(モバイル接続)を取付けたので、顛末をお届けします。
「グリップヒーターのオススメが知りたい!」
「グリップヒーターってモバイルバッテリーでも暖かいの?」
「グリップに巻きつけるグリップヒーターは運転しにくくないの?」
このようなグリップヒーターあるあるな疑問の参考にしていただけると幸いです。
モバイルバッテリーで使える巻き付けタイプのグリップヒーター
私が買ったグリップヒーターはコレです。
Amazonではモバイルバッテリーで使える巻き付けタイプのグリップヒーターがいつくかあるのですが、実はどれもレビューがイマイチ
あからさまにサクラの★5評価が多いとか、「モバイルバッテリーだと生ぬるい」とか、「バッテリーがあっという間になくなる」とか、勢いよく買えないグリップヒーターが目立つ。
そのなかでも比較的に本当に使える、かもしれないグリップヒーターを選びました。
マジックテープで巻き付けるグリップヒーター
ヒーター付きグリップに換装するなんて大げさで面倒はことまでやる気は最初からない。
既存のハンドルグリップにヒーターを巻き付けるタイプのグリップヒーターの一択です。
私が購入したグリップヒーターはグリップに巻き付けてマジックテープで固定するようになってます。
巻き付けるヒーターの厚みは要確認
ヒーターを巻き付けるタイプのグリップヒーターで心配なのは、ヒーターの厚みです。
ヒーターが分厚いと、スロットル操作がやりにくかったり、操縦しにくかったりします。
私が購入した巻き付けタイプのグリップヒーターは、写真のとおり、ヒーターが比較的に薄いです。
巻き付けタイプのグリップヒーターを購入する際はヒーターの厚みに関するレビューをしっかり確認しましょう。
3段階の温度調整機能
私が購入した巻き付けタイプのグリップヒーターはヒーター温度が3段階に調整可能です。
USBコネクタ部のスイッチを押すことで温度切り替えができます。
設定温度によってスイッチの色が変わるので設定が分かりやすいです。
ヒーター温度は、50度、60度、70度から選べると説明書に書いてありますが、温度はアテになりません。
外気温が何度のときの発熱温度なのか?
何アンペアの出力電源を使った場合なのか?
温度センサーで精密に制御してるワケないですし、モバイルバッテリーが出力できるアンペア数はピンキリですからね。
私の場合は最高温度では熱いので、温度を低くできる設定があって良かったです。
USBコネクターの方向に注意!
普通、USBコネクターって、ささる方向っていうか向きがあって、裏表間違うとポートにささらないでしょ?
私が買ったグリップヒーターのUSBコネクターは裏表どちらでもポートにささります。
でも、正しく給電できるのは1方向しかないので、間違った向きでモバイルバッテリーにさすと電源がはいりません!
私は、この不具合に気づかずに電源が入らずに、返品直前でようやくどちらでもささってしまう事に気づきました。
「オススメのグリップヒーター買ったのに電源入らないぞ!」ってときはUSBの向きを変えて試してみてください。
さっそくバイクにグリップヒーターを取付けた
グリップにヒーターを巻き付けて、配線をタイラップで適当に固定するだけ終了なので、10分もあれば取付け完了します。
私の場合はグローブボックスにモバイルバッテリーを入れられるので、「モバイルバッテリーをどこに置くか?」すら考える必要がありません。
マジックテープの位置だけ微調整した
マジックテープの部分は重なりでゴワつくし、電熱線が無くて暖かくないので、マジックテープの位置をどこにするか、実際にグリップを握って微調整する必要があります。
私の場合は手首に近い手の平の部分にマジックテープが来るようにしました。
指先が一番冷えるから温めたいし、指先がゴワゴワしていると気持ち悪いからです。
たぶんですが、誰でも同じ位置に調整すると思います。
滑らず操作性は問題ない
マジックテープで固定するだけだとヒーターが空回りしてスロットル操作できなくない?
って嫌な予感は外れて、マジックテープで固定するだけでもヒーターは空回りしません。
ラバーグリップはOKでもアルミのグリップは空回りするかもです。
もし空回りするなら、タイラップバンドで締め込めば良いと思います。
ヒーター表面は当然ながら滑るようなことはないし、先述のとおりヒーターが薄めなので握りにくいということなく操作性に問題は感じません。
グリップヒーターってモバイルバッテリーでも暖かいの?
これって皆が思うグリップヒーターの疑問ですよね。私もそうでした。
結論から言います。
使うモバイルバッテリー次第です!
私は3つモバイルバッテリーを持っていますが、写真の2.4A出力できるとされるモバイルバッテリーだと、マイナス1度の外気温で、温度設定を最高にすると熱すぎます。
温度設定を中間にすると素手で運転可能な暖かさになりました。
他のモバイルバッテリーは3A出力、2.1A出力可能と表示されるものでしたが、どちらも温度設定を最高にしても熱すぎるとは感じませんでした。
3A出力可能となってても実際には3A出力できないモバイルバッテリーもある。
「3Aのモバイルバッテリーでも生ぬるい」
っていう評価を見ても、本当に3A出力してるモバイルバッテリーなのか分かりません。
といっても、キンキンに冷えたグリップを握るのと比べたら雲泥の差で暖かいはずです。
バッテリーがすぐに減らないのか?
私が使っているモバイルバッテリーは13400maの容量です。
このモバイルバッテリーでグリップヒーターの設定温度を中にして片道1時間、往復2時間ほど使って、バッテリーインジケーターは半分の表示です。
容量少なめな13400maのモバイルバッテリーでも3~4時間は実用温度で使えそうなので、グリップヒーターをモバイルバッテリー接続で使ってもバッテリーがすぐに空になることはないと言えます。
信頼できるモバイルバッテリーを使う前提で「すぐに空になることはない」と言えます。
グリップヒーターをモバイルバッテリー接続して使う場合、グリップヒーター選びと同様にモバイルバッテリー選びも重要です。
ちなみに、私が使ったモバイルバッテリーは5年くらい前に買った、cheeroという国産メーカーのものです。
バンバン膨らむリチウムイオンポリマーじゃなくて18650という丈夫で耐久性のある缶電池を使っています。
Ankerというメーカーのモバイルバッテリーも信頼できると思います。
手指の外側は冷たくないの?
グリップヒーターはグリップを握る手指の内側しか温めてくれません。
私はグリップヒーターを購入するまでは、風の当たる手指の外側がキンキンに冷えるのに内側しか温められないグリップヒーターなんて必要か?
と思ってました。
実際にグリップヒーターを使って分かったこと。
手指の内側をグリップヒーターで温めれば、外側の冷たさが軽減される!
です。
暖かくなった血液が循環するからなのか、遠赤外線の作用なのか知るすべはありませんが、不思議なことに手指の内側を暖めると外側の冷たさを感じません。
熱い、冷たいを足して2で割った温度感に脳がごまかされている気もしますが。。。
とにかく!ハンドルカバーを付けていれば素手でも氷点下の中、手先の冷たさは感じません。
バイクの電源を使うグリップヒーターは要注意
私はバイクの命綱であるバッテリーや電源回路に負担をかける恐れがあったり、夏でもグリップヒーターの配線を残してたりするのが嫌なので、バイクの電源を使うグリップヒーターは選択肢にありません。
なにより配線作業が面倒すぎますし。
そこまでしてほんの2~3か月の厳寒時のためにグリップヒーターを取付けようとは思いません。
バイクの電源を使うグリップヒーターをバッテリー直結にするなら、バッテリー上がりに要注意です。
エンジン停止時にヒーター電源OFFでも微量ながら電力消費するものがある。
ACC回路に接続するなら十分なヒューズ容量なのか確認しておきましょう。
このような心配をすることなく、どうであれバイクには何も悪影響がないモバイルバッテリー運用は本当に気楽で良いと思う次第です。
モバイルバッテリーでグリップヒーターを使うメリット
バイクには何も悪影響がなく、取り付けや運用が楽というだけでなく、他の用途に一時的に転用できるのも大きなメリットです。
自転車のハンドルに取付けたり、何かの作業で機材を手で持つ部分に取付けたり、一時的に転用することが出来ます。
衣類の内側に貼り付けて電熱ベストのように使うことも出来ます。
このように想像以上にいろんな用途に使えて、バイクに乗るときはグリップに巻きつける運用ができるのがモバイルバッテリーでグリップヒーターを使うメリットです。
巻き付けタイプのグリップヒーターのデメリット
モバイルバッテリーでグリップヒーターを使うデメリットは思いつきませんが、巻き付けて使うグリップヒーターは取り付けが簡単なメリットがある反面、デメリットもあります。
巻き付け固定する部分の重なりが気になる。
巻き付けたヒーターの7割くらいの面積しか暖かくない。
このデメリットは私が買ったグリップヒーター特有のものではありません。
巻き付けタイプのグリップヒーターすべてに当てはまります。
どうしても重なりが気になる、グリップ全周を温めたい、という方はグリップを交換するタイプのグリップヒーターを選びましょう。
私は重なり部分の違和感と一部分暖かくないことを我慢してでも、手軽な巻き付けタイプのグリップヒーターを買って良かったと思います。
暖かくても素手で乗るのは要注意
素手でバイクに乗ると事故ったときに危険、なんて意味不明なことは言いません。
熱いグリップヒーターを素手で握り続けると低温ヤケドする危険があります。
私も実際にグリップヒーターを素手で握って1時間連続走行しましたが、手のひらが真っ赤になってました。
手のひらは熱くても手の外側は冷やされるので、グリップヒーターが適温なのか、温度高めなのか分からなくなります。
15分くらいの走行なら素手で運転しても低温ヤケドにはならないと思います。
連続1時間とかバイクに乗るなら、薄手の手袋をはめるなどして低温ヤケド対策をするべきです。
私の場合、グローブはめなくても素手で十分に暖かいですが、低温ヤケドが怖いので、あえて薄手のグローブをはめるようにしています。
ハンドルカバー+グリップヒーターでもコタツではない
グリップヒーターのレビューを見ていると、「グリップヒーターとハンドルカバーでコタツ状態」という口コミもあります。
実際にハンドルカバー+グリップヒーター運用している私は、コタツは少々言い過ぎだと思います。
グリップヒーターでハンドルカバー内の空気がコタツの中のように暖かくなるワケないです。
ハンドルカバー内は外気で冷やされ続けます。
グリップヒーターは手の内側しか暖めません。
ハンドルカバー+グリップヒーターはバイクの防寒対策としては大変効果的であることは間違いないですが、コタツの暖かさを連想していると期待外れになると思います。
モバイルバッテリーで使えるグリップヒーターまとめ
半信半疑で購入したグリップヒーターでしたが、幸いに信頼できるモバイルバッテリーが手元にあったので、予想以上に暖かく、長時間使えて一安心です。
ハンドルカバー+レバーラップ(もどき)+グリップヒーターでマイナス1度の外気温でも素手で操縦可能になりました。
ゴワゴワのウィンターグローブはめても指先がかじかんでたのがウソのように快適です。
真冬でも必ずバイクに乗る業務系ライダーにグリップヒーターは必需品とさえ思います。
でも、モバイルバッテリーでも使えるとうたうグリップヒーターの中には、どうみても買わない方がよいと思うものが見受けられます。
また、うさんくさいモバイルバッテリーだとグリップヒーターの性能を発揮するのは難しいです。
この記事を真冬のバイクの防寒対策の参考にしていただけると幸いです。